研究組織
全体像
本領域研究はそれぞれの対象物質ごとのエキスパート集団であるA01~A03班とそれらを分析・シミュレーションの立場で支援する物理化学G (A04班) からなります。A01、A02班が基盤となる学理構築、A03班がその応用による学理の深化、A04班が機構解析などの学理解明をそれぞれ担い、各班の協奏により初めてSRePは可能となります。以下、班ごとの研究概要と班間協働について説明します。
A01班(有機分子G):有機分子を対象としたSReP法の開発を担います。強い化学結合の切断、環骨格の編集、立体化学の編集というSReP開発のための3つの基盤要素技術の開発を進めます。本Gの強みは分子設計に立脚した精密な化学構造構築であり、その強みを無機物質(A02班)や巨大分子(A03班)のSRePへと展開します。
A02班(無機物質G):金属錯体、金属クラスター・ナノ粒子及び酸化物クラスター等の無機物質のSReP法の開発を担います。金属種・幾何配列・核数の精密制御と事後編集という無機化学領域の未解決課題に、A01班との連携を通じたデザイン型配位子やテンプレートの活用といった分子化学的アプローチにより取り組みます。また本Gの強みは独自性の強い無機物質群であり、有機分子 (A01班)や巨大分子 (A03班)のSRePのための触媒としての活用を図ります。
A03班(巨大物質G):タンパク質、核酸、合成高分子、超分子といった広範な巨大物質群のSRePを担います。本Gが扱う巨大物質はいずれも特異な分子認識能が期待され、これらをA01、A02班へと提供し、特異な反応場としての活用も図ります。
A04班(物理化学G):独自の先端計測・分析、シミュレーションを活用し、A01~A03班のSReP開発を支援・促進します。放射光分光を用いたオペランド計測による時空間分析などの高度分析を駆使した電子状態・構造・機構解析と理論化学計算の両輪でSRePの学理解明を推進します。
メンバー一覧
A01班(有機分子G)
計画班メンバー
鳶巣 守(領域代表)
大阪大学・大学院工学研究科・教授
研究課題:不活性結合切断と原子挿入を基盤とする分子リプログラミング法の開発
依光 英樹(班長)
京都大学・大学院理学研究科・教授
研究課題:超高活性触媒による芳香環構造リプログラミング
松永 茂樹(領域事務局)
京都大学・大学院理学研究科・教授
研究課題: 不活性炭素–水素結合の切断と立体制御官能基化による立体化学リプログラミング
公募班メンバー
to be announced
A02班(無機物質G)
計画班メンバー
山口 和也(班長)
東京大学・大学院工学系研究科・教授
研究課題:金属–酸素・金属–金属結合の直接切断と元素置換による無機物質リプログラミング
内田 さやか
東京大学・大学院総合文化研究科・教授
研究課題:金属酸化物クラスター集積制御と多電子レドックスによる結晶リプログラミング
近藤 美欧
東京工業大学・理学院・教授
研究課題:多核金属錯体の構成要素置換に基づく金属錯体リプログラミング
公募班メンバー
to be announced
A03班(巨大物質G)
計画班メンバー
小野田 晃(班長)
北海道大学・大学院地球環境科学研究院・教授
研究課題:機能部位・金属錯体触媒部位の連結によるタンパク質リプログラミング
岡本 晃充
東京大学・大学院工学系研究科・教授
研究課題: 核酸分子リプログラミングがもたらすエピゲノミック化学変換
酒田 陽子
名古屋大学・大学院工学研究科・教授
研究課題:速度論的制御を鍵とする超分子リプログラミング法の開拓
神林 直哉
大阪大学・大学院理学研究科・助教
研究課題:高分子骨格の変換・挿入に基づくリプログラミング法の開拓
公募班メンバー
to be announced
A04班(物理化学G)
計画班メンバー
山添 誠司(班長)
東京都立大学・大学院理学研究科・教授
研究課題:X線吸収分光を用いたオペランド計測による構造リプログラミング解析
北浦 良
物質・材料研究機構・ナノアーキテクトニクス材料研究センター・グループリーダー
研究課題:リプログラミングされた分子・ナノ固体の物性探索
高 敏
北海道大学・化学反応創成研究拠点・准教授
研究課題:分子構造の系統的探索に基づく化学構造リプログラミングの実現
公募班メンバー
to be announced
総括班:評価グループ, 国内/国際アドバイザー
榊 茂好 先生(京都大学)
鈴木 啓介 先生(東京工業大学)
茶谷 直人 先生(広島大学/大阪大学)
永島 英夫 先生(九州大学)
西原 寛 先生(東京理科大学)
久枝 良雄 先生(放送大学/九州大学)